●機関誌『豊友』の発行

豊山派仏教青年会は、年間3回のペースで機関誌『豊友(ぶゆう)』を発行しています。
『豊友』という誌名は「豊山の善き友」を意味し、
1958(昭和33)年4月20日の創刊号から現在にいたるまで仏教青年会の活動を伝え続けています。



●伝道

仏教青年会では、お大師さまの教えをひろく社会へと伝えるため、積極的な伝道活動を実施してきました。
養護施設の慰問伝道や、全国的な伝道旅行をおこなうとともに、
総本山長谷寺で開催される牡丹期での布教活動にも取り組んできました。
仏教青年会の歴史は、まさに伝道の歴史であるともいえるでしょう。



●社会奉仕

助けあいの心は、仏教青年会の大切な理念のひとつです。
1959(昭和34)年に、都内で伊勢湾台風被災者の托鉢(たくはつ)募金をして以来、仏教青年会は、
東パキスタンサイクロン災害、ベトナム難民救済、湾岸戦争被災者救済、阪神淡路大震災、
北海道有珠山噴火災害、スマトラ島地震、インドネシア・ジャワ島中部地震など、
世界各地のさまざまな援助活動に協力してきました。
東南アジア難民救済、高知西南部洪水災害、新潟中部7・23水害、新潟中越地震の際には、
救済義援金の寄付と平行して、救援隊ボランティアの派遣をおこないました。
また、仏門にある僧侶の集団として、
1959(昭和34)年の谷川岳遭難者慰霊法要から、阪神淡路大震災三回忌・七回忌・十三回忌物故者慰霊法要、
尼崎列車転覆事故慰霊法要など、事故や災害で亡くなった方々を弔ってまいりました。
このほかにも定期的にチャリティコンサートを開催し、交通遺児関係団体などへの慈善金寄付をおこなっています。



●仏教文化財の記録保存

声明(しょうみょう)とは、仏教の儀式・法要で僧侶が唱える伝統的な声楽の総称です。
仏教青年会では、昭和30年代なかばより、声明の記録録音をおこなってきました。
1961(昭和36)年4月より、青木融光大僧正による声明を録音。
新義真言宗声明集成レコード篇・楽譜篇・研究解説篇の三部作の企画が練られました。
近年では、レコードからの復刻版としてCD化がなされています。



●講座

仏教青年会では、一般の方々を対象とした講座を開講しています。
1976(昭和51)年に開講された密教入門講座は、みなさまから多大なるご好評をいただきました。
1980(昭和55)年には、写仏が注目され、本格的な写仏講座がスタートしました。
現在は、年に1度のペースで写仏展覧会が開催されています。



●海外交流

仏教青年会は、さまざまな国々の仏教に向きあい、世界の仏教徒と親交を深めています。
これまでにもインド仏跡巡礼や、香港居士林内仏教青年団との交歓会、
ロサンゼルス・シアトル佛學明月居士林講習会の開催、ならびに世界平和祈願法要御親化勤修を通じて、
世界に広がる仏教の有り様について学んでいます。



●メディア

伝道の一環としてメディアを利用した活動もおこなっています。
出版物としては、豊山仏青文庫T『弘法大師のおことば』や、点字とカセットテープによる『檀信徒のおつとめ』、
小冊子『全国長谷寺十一面観世音菩薩の探求』などを刊行しています。
1973(昭和48)には、NETテレビの『題名のない音楽会』にテレビ出演し声明を披露。
1882(昭和57)年には、全真言宗青年連盟映画制作本部と東映株式会社との共同制作映画『空海』の
広報活動をおこないました。



●イベント

仏教青年会は仏教文化の普及を目的としたイベントを開催してきました。
1993(平成5)年には、日本テレビ主催のもと、日本武道館で大規模な公開法要公演がおこなわれました。
1984(昭和59)年、1994(平成6)年、2001(平成15)年には、3度にわたる声明のアメリカ・ヨーロッパ公演がおこなわれています。



●講習会

お大師さまの教えを学ぶ青年僧侶たちは、
阿字観(あじかん)実修や秩父での練行(れんぎょう)、伝統儀礼の伝授会に参加し、日々研鑽を積んでいます。