![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
【豊山仏青機関紙 豊友第136号】 平成21年12月17日発行 発行者:豊山派仏教青年会 真言宗豊山派宗務総合庁舎内 (直通)TEL・FAX03-5940-0585 発行人:鈴木道盛 編 集:豊友出版部 |
〜 も く じ 〜 >全真言宗青年連盟 第30回記念結集東京大会 「私たちにできること」 埼玉三号支所 宝泉寺 色摩真了 「梵響」 愛知支所 薬師寺 岩田 龍誠 「観音さまの微笑み」 越後支所 妙楽院 星 泰純 >護国寺 演奏奉納 「大本山護国寺演奏奉納法要」 北海道支所 孝徳寺 関 道俊 >「千響」 関東・関西講習会 「響きの力」 福島二号支所 長命寺 茨木 祐賢 >編集後記 |
全真言宗青年連盟 第30回記念結集東京大会
お大師さまの教えのもと、結集した真言僧侶が心を一つにし、ともに歩む。このかけがえのない地球とともに歩むために。 今大会に参加してくださった多くの諸大徳の皆さま、また快く会場を提供してくださった宝仙寺さま、京王プラザホテルさまに深く感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
両猊下のお言葉にもあるように、例えば、増え続ける自殺者。年々拡大する貧富の差といった、現在の日本が抱える身近な問題を前に、あるいは世界規模で多発する諸々の争い、地球の存続自体をおびやかす環境問題といった人類全体が抱える課題と対峙したときに、お大師様の、ひいては仏の教えを受け継ぐ私たち真言青年僧侶にできることは無数にあるはずです。 いずれにしてもこのような貴重な場を設けてくださいました関係者の皆様方には心から御礼申し上げます。本当にありがとうございました。 |
→もくじへ |
長谷寺演奏法要 「梵響」 長谷寺は古くから『隠国(こもりく)』と言われ、八方を山に囲まれている。我々「千響」の熱意、人々のためにという想いは、長谷の峰々にこだまする太鼓の梵響に乗って観音様に届いたと信じている。 法要が終わり、いつもお会いしている観音様のお顔は、心なしか微笑んでいらっしゃるように感じた。 長谷寺の観音堂で、しかも本尊・十一面観世音菩薩さまの御前で太鼓を打てた事を心から光栄に思うと同時に、豊山派僧侶として、千響のメンバーとして益々研鑽を深めていかねばと心に誓った。 私が和太鼓に心惹かれたのは、たくさんの方々のご協力のもと行われた、新潟での震災復興、世界平和をテーマにした新潟結集でした。太鼓に触ったことすらなかった私は、雷に身を打ち抜かれたような強烈な響きと、感動を心身ともに感じました。この感動を、たくさんの人々に体験していただきたく、「千響」の門をたたきました。 平成二十一年の九月、総本山長谷寺において、「千響」設立記念の演奏奉納が執り行われ、参加させていただきました。 まだまだ未熟ではありますが、多方面よりのご協力とご支援、ご理解をいただき、素晴らしい環境での出発となりました。これに応えるべく、諸先輩方のご指導を仰ぎ、日々の精進に努めてまいります。 |
→もくじへ |
護国寺 演奏奉納 北海道支所 孝徳寺 関 道俊 10月13日、大本山護国寺において豊山太鼓「千響」の演奏奉納法要が秋晴れの雲一つない中行なわれました。 法要前の午前中には、まず仏青会長の鈴木道盛会長の挨拶に続き、豊山太鼓「千響」委員長の馬場貞範師が挨拶をされ、挨拶の後、護国寺本堂をお借りして早速講習会が行なわれました。太鼓そのものに触れることが初めての方から数回太鼓を叩いたことがある初心者の方々約20人を、馬場委員長を中心にして千響のメンバーが付き添い、教えるというかたちで始まりました。 初めは太鼓のどこを叩くと良いのかなどのレクチャーでしたが、「まずは叩いてみないと分からない!」とのことで、「般若心経」の七五三のリズムを叩くことから始まりました。 馬場委員長の的確かつ熱のこもった指導によって、なんとほんの30分ほどで般若心経を完成させてしまったのでした。これには私自身「本当に皆さん初心者なの?」と思うくらい大変驚きましたが、なにより講習会参加者の方々の熱い意欲に感心させられました。中には女性も5名ほどおり、以前音楽をやっていたという方もいたようで、「千響の女性メンバーに負けないように」との委員長の激励で午前中の講習会が終了しました。また午後の講習会では観音経と六大響の指導も加わり、これもまた講習会参加者の方々はほぼ完成させたのでした。 午後の演奏奉納法要では、大本山護国寺において総本山長谷寺集議 大本山護国寺貫首 大僧正 岡本永司台下を大導師に賜り、本部仏青と地区仏青の職衆20口、太鼓衆として各地区の仏青で千響メンバーが30口の大法要が厳修されました。 大本山護国寺の本堂内に朗々とした声明が響き渡り、般若心経・観音経・六大響の太鼓の、重みのある心地よい音に惹かれ興味津々で中を覗かれ、一心に手を合わせる参拝者の方々の、心と心が響きあう、まさに荘厳な法要でした。 「太鼓の音が仏様の心の言葉であり、弘法大師の心そのもので、曼荼羅諸尊の真理そのものであるようだった。大本山護国寺の本尊 如意輪観音様もさぞお喜びのことでしょう。登壇していながら私は涙の出る思いでありました。」と大導師をお勤めになられた岡本永司貫首より大変有り難いお詞を頂戴し、出仕した職衆・太鼓衆の熱い想いが御本尊様に届き本当に響きあったのだと改めて実感しました。 |
→もくじへ |
「千響」関東・関西講習会 当日は少し汗ばむ晴天の中、ぞくぞくと法要参加者が集まり受付を済ませ、午前十時と午後一時から始まる馬場委員長の太鼓の講習会準備をするため本堂へ向かうと、すでに太鼓を習う講習者が集まっていました。自分が、緊張しながら初めて太鼓を習った時の緊張感を思い出します。内容は、基本的な叩き方から始まり「般若心経」の叩き方から応用編まで、午後は六大響の指導まで行われました。楽しさの中にも厳しさがある馬場委員長の指導や、千響の皆さまには、一人一人に熱心なご指導を頂いて、講習者の方々もそれに負けない真剣な練習、その上達の早さは驚くばかりでした。 私が本格的に太鼓を始めたのが、新潟結集「響愛」の時。経験が何倍・何十倍もたりないので、講習者の反対側で習った事を思い出しながら、一心不乱に太鼓を練習していました。 もっともっと気持ちの入った太鼓を打ちたい、そんな気持ちがある事に気づかされたのが最後に、馬場委員長の「般若心経」の模範演奏を見ていた時です。ものすごい迫力があり、最初から最後まで釘付けになって見ていました。いつかあんなふうに浪々と打ちたい、自分の目標を見つけることができたと感じております。 何もわからず太鼓を始め練習を積み重ね、演奏奉納にまで参加させていただき、太鼓にはきっと人に何かを伝える見えない力がある、その力を伝えるには、自分の気持ちを高める修行をしなければいけないと感じました。馬場委員長の、いつの日か千人の僧侶で太鼓を打ちたいという願い、気持ちのこもった太鼓の音を人に伝えていきたい。その願いをいつまでも大切に胸にしまい、日々研鑽を積んでいきます。 |
→もくじへ |
![]() |
『奇想天外』普通では思いつかないような、奇抜なこと。もっぱら、足並みのそろえられない者に使う言葉のように思えるがそうではない。 奇抜な格好をしているものを、傾奇者・歌舞伎者と呼んだ時代がある。当時は世間に反発した者たちの呼び名であり、周囲とは違う格好をし、自由気ままな行動をした者たちのことである。その行為はけっして褒められたことではないが、他とは違う行動をとることを、間違っていると決めつけるのは、いささか危険な気がする。 私たち人間の心理には、既成概念というものがあり、物事を決めつけて考えてしまうことが多々ある。それを無くし、柔軟な思考をもって、あらゆる方向から物事を考えられることが大切だと感じる。 「人は、行動した後悔よりも、行動しなかった後悔のほうが大きい」このような話を聞いたことがある。心理学の世界では有名な言葉である。失敗すると決めつけ、行動をしないことほど、もったいないことはない。もちろん周囲の意見を熟慮し、独りよがりにならないのであれば、たとえそれが、奇想天外なことでも、成功するか失敗するかは、始めてみないと決して分からないのである。 |
まんが 作/画:田中礼奈 |
|
|
豊山仏青広報次長 田中宥弘 |
ページ上部へ戻る |
|
![]() |