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【豊山仏青機関紙 豊友第139号】 平成22年12月23日発行
発行者:豊山派仏教青年会 真言宗豊山派宗務総合庁舎内 (直通)TEL・FAX03-5940-0585
発行人:橋將雄
編  集:豊友出版部


〜 も く じ 〜

○第15回 智山 豊山 新義青年会合同結集 福島大会

  福島大会実行委員会事務局長  八幡明心

○福島大会ダイジェスト

  
広報次長 塚田宝貴

○福島結集大会に参加して

  
東京五号 宝仙寺 富田道興

○こころの問題「今 ここから 今 これから」 合同結集に参加して

  
埼玉三号  龍昌寺 穂積慶範

○東北支所太鼓講習会に参加して

  
福島一号 不動寺 横田弘明
  
○編集後記

 



第15回 智山 豊山 新義青年会合同結集 福島大会
                  福島大会実行委員会事務局長  八幡明心
 
 11月15日、急に冷え込んで、紅葉も美しさを増した福島県福島市飯坂温泉にて、第15回 智山 豊山 新義青年会合同結集 福島大会が始まりました。大会テーマは「今 ここから 今 これから」です。もう少し勉強してから、環境が整ってから、と大切な事を先延ばしにしてしまうことがあります。でも、どこにいても、いつからでも、「心」があればはじめられるはず。そんな願い、決意を込めたテーマに沿って、お二人の先生をお招きし、講演をお願いしました。
 この結集で、素晴らしい人々と出逢いました。また交流することで自分の心の中を知る事にもなりました。「心」を大切にした大会でしたが、それは私が学ぶべきことだったのかもしれないと振り返っています。
 16日、瑠璃光山医王寺での閉会式にて、この結集の幕を閉じました。ご参加くださいました120名の三派青年会員の皆様、お力添えをいただきました多くの諸大徳の皆様、会場を提供してくださいました医王寺さま、吉川屋さま、皆様に心から感謝申し上げます。ありがとうございました。

 
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福島大会ダイジェスト

                      広報次長 塚田宝貴



11月15日(月) 
 初冬の気配が漂い天気にも恵まれ、送り大師がお見守られる中、福島県飯坂温泉の吉川屋(写真:右)にて三派結集福島大会の開会式が始まった。開会式では智山、豊山、新義の各会派から参加した120人以上の青年僧侶による法楽で始まり、豊山派仏教青年会橋將雄会長の挨拶があり、次いて実行委員長の二階堂良知師が挨拶を述べた。続いて豊山派菩提院結衆の石井祐澄師をはじめとする来賓の方々より祝辞のお言葉を頂戴した。
 開会式での記念撮影が終わると、田村祐樹氏(写真:左)を講師に迎え「緩和ケア その人らしさを支える」という主題に添って1時間30分にわたり講演をいただいた。
 二階堂実行委員長が開会式でもっと早く田村祐樹氏にお会いしたかったと述べていた通りのすばらしい講演で1時間30分という時間はあっという間に過ぎてしまった。
 

11月16日(火)

 2日目は白石豊氏(写真:右)を講師に迎え「私心を捨てて、使命に生きる」という主題にて講演をいただいた。サッカー日本代表の岡田武史監督やワールドカップの話など時節にとても合った講演であった。
 講演が終わると閉会式会場である医王寺(写真:下)に移動し参拝をおこなった。参加者たちは地元のボランティアの方の説明に熱心に耳を傾けていた。

 閉会式では開会式と同じく青年僧侶による法楽で始まり、医王寺の御山主の橋本龍弘師の挨拶があり、大会宣言文が採択された。昨日の晴天とは違い、空は雲に覆われところどころ粉雪が降る天気で心配であったが大会閉会までもち、これも仏さまの御加護かと思った。


最後に今大会に御尽力くださった実行委員会の方々に心からの御礼と感謝を申し上げます。

福島大会日程表

11月15日(月)
13:00 受付開始
14:00 開会式 記念撮影
15:00 記念講演 講師 田村祐樹先生
18:00 懇親会

11月16日(火)
 9:30 記念講演 講師 白石豊先生
11:00 医王寺参拝
12:00 閉会式

 
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福島結集大会に参加して

                          東京五号 宝仙寺 富田道興

 
 11月15・16日に福島で開催された三派の結集に参加しました。新幹線で到着した福島駅はすでに紅葉が始まっていて、気候は暑かった今年の夏を忘れさせる寒さでした。
 会場は温泉宿で、入口では置かれた大会事務局長八幡明心師が描いたみょうしんくんのイラストに迎えられました。
 そして、2日目には福島随一の名刹であり松尾芭蕉の奥の細道の句にゆかりのある医王寺を参拝しました。
 今回の大会テーマは「今ここから今これから」であり、心の問題にどのように取り組むべきか、二つの講演よりそれぞれ大きなヒントを頂きました。二人の講師の先生はそれぞれ心に関係する仕事についており、仕事上の経験などから得られたお話はとても貴重で新しい発見の連続でした。
 特に白石豊先生の、「こうあるべき」という自分の価値観でなくあくまで「その人らしく」を大切にする。とスポーツ選手のメンタルトレーニングで潜在能力を限りなく引き出す話には、大きく感銘を受けました。
 現代は心について多くの問題を抱えています。その悩みを僧侶としてどのように取り組むべきか、考える機会を頂きました。


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こころの問題「今 ここから 今 これから」 合同結集に参加して

                       埼玉三号  龍昌寺 穂積慶範



私は、今回の三派結集で、2回目の参加となります。三派の青年僧侶が集い、共に学べる機会に、また参加できたことに、とても感謝しております。
 記念講演初日は、滋賀医科大学家庭医療学講座准教授、田村祐樹先生。癌患者達に、緩和ケアを行い、「今、生きるエネルギーを高める」事で、心身ともに調子を整え、より良い状態にし、「その人らしさ」を支えることで、「心地よい」や「喜び」を引き出し、痛み等を和らげるそうです。
 2日目は、福島大学人間発達文化学類教授、白井豊先生。スポーツ選手のメンタル面の指導を行っていて、特別な心の状態について講演されました。「ゾーン」と呼ばれる、心の極限状態で、誰でも入れるものではなく、入りやすくするためにトレーニングをするそうです。
 これら2つの講演で、改めて「心」の考え方に気がつくことができました。当たり前のことですが、相手の気持ちになること、また、それだけではいけないこと。自分の心や考えだけでは、まだまだ足りない事を実感しました。「心のケア」「メンタルヘルス」という、とても大切な事をこの機会に学ぶことができました。僧侶として、心を考え、そして鍛え、精進していきたいと思います。


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東北支所太鼓講習会に参加して

                           福島一号 不動寺 横田弘明



 例年になく暑く、そして長かった残暑もようやく落ち着き、涼しく吹く風に秋を感じられるようになった9月15日、福島中部支所、長泉寺で東北支所太鼓講習会が行われました。
 今回の講習会は豊山太鼓「千響」の本部メンバーだけでなく、地元・福島で千響に参加している方々も参加し、千響本来の練習会のような空気のなかで講習が始まりました。
 会場となった長泉寺の本堂にはハの字型に太鼓が左右4台ずつ、そして立ち太鼓が3台準備され、これだけの太鼓がそろった形には迫力がありました。
 講習内容は「般若心経」「観音経」、そして「六大響」を叩けるようになるということでした。午前中は太鼓に対する姿勢・ばちの持ち方・きれいな音の出し方・気持ちの込め方などから丁寧にご指導いただき、ほぼマンツーマンの形で心経と観音経の講習を受けました。
 休憩と昼食時には千響のメンバーと受講者全員で歓談しながら過ごし、各支部の太鼓に対する取り組み方や、サントリーホールでのコンサートの話、これから行われるエジプト講演の話など、千響メンバーの方からだからこそ聞けるお話をしていただきました。
 午後は「六大響」の講習でした。この曲が誕生するまでの経緯、そしてこの曲に込められた願いなどのお話をいだたいてからのスタートとなりました。受講者全員がすべての曲を叩けるようになったのは、1人1人が最後まで集中して受講していたからだと思います。
 今回の講習を受講できてよかったことは、千響のメンバーの演奏を肌で感じながら聞けたこと、また、立ち太鼓を始めて叩けたことであります。どちらも実際に体験してみないとわからないものであり、千響の方々がどのような気持ちで太鼓を叩いているかがひしひしと伝わってきました。
 今後もこのような講習会に積極的に参加し、檀信徒の方々への布教に生かせるよう精進を続けていきたいと思います。

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編集後記
 

 私が担当した二回目の豊友です。私のお寺には樹齢三百年以上のいちょうの木があり、十一月の下旬から十二月の上旬にかけて紅葉します。その姿はとても美しく近所の方やたまたま近くを通った方がよく写真を撮影しています。しかしその美しい紅葉の姿の一方で大量の落ち葉を掃除しなくてはならず、この編集後記を書いている日も早朝から一時間以上落ち葉掃除をして毎年恒例のこととはいえ、とても大変でした。このいちょうの木は練馬区の保護樹林に指定されているので毎年、少額の助成金がでるのですが落ち葉のごみ袋代にもならず住職は助成金よりも一緒に落ち葉掃除して欲しいと毎年ぼやいています。
 葉が落ちる一カ月ぐらい前には銀杏が落ちます。その銀杏を掃除するものやっかいで落ち葉より重量があるのでごみ袋の半分ぐらいにしかいれることができません。それ以上入れてしまうと、とても持ち運べる重さではなくなってしまうからです。
 またこの銀杏はご存じの通り、茶碗蒸しなどの料理に用いるちゃんとした食べ物でこれをごみ袋に入れて捨てるには少なからず抵抗がでてきます。近所の方が拾いに来るのですが全ての銀杏を拾えることはできす、どうしても捨てる銀杏がでてきてしまいます。普段「食べ物は残さず食べましょう」などと言う一方で、食べ物である銀杏を毎年ごもとして捨ててしまう矛盾について考えてしまうのが私にとっての秋という季節です。
豊山仏青広報次長 塚田 宝貴

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