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【豊山仏青機関紙 豊友第144号】 平成24年8月8日発行
発行者:豊山派仏教青年会 真言宗豊山派宗務総合庁舎内 (直通)TEL・FAX03-5940-0585
発行人:花園昌道
編  集:豊友出版部


〜 も く じ 〜

○第二十九代会長就任挨拶

  東京二号 花園 昌道

○前二十八代会長橋將雄師 全青連副理事長就任

  
東京五号 橋 將雄

○新Web委員長就任挨拶

  千葉五号 田中 宥弘

○長野県栄村 激励演奏に参加して

  埼玉二号 大王寺 橋 聖一

○南相馬市消防車両納車式に参加して

  東京一号 金乗院 塚田 宝貴

○編集後記

 


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  第二十九代会長会長就任挨拶

                                     東京二号
                                     花園 昌道


 平成二十四年四月一日より橋將雄会長の後任として真言宗豊山派仏教青年会の第二十九代会長を拝命いたしました。私は、もとより浅学非才の身であり、日本全国四十七地区の仏教青年会を束ねる会長の器ではありません。しかしながら今日まで、諸先輩方が創られてこられた伝統ある青年会を継承し、微力ではありますが更なる発展の一助になればと考え、会長という重職をお引き受けいたしました。不撓不屈の精神をもって会の充実に全精力を注ぐ所存であります。

 昨年の、平成二十三年三月十一日に発生した東日本大震災から約一年と半年が経過しましたが、東北地方の復興は、なお遅々として進んでおりません。瓦礫が撤去された沿岸部に、かつて見たであろう故郷の景色を重ねるのは難しい状況です。加えて、福島第一原子力発電所の放射能問題についても、完全な収束にはほど遠い現状にあり、今もなお、仮設住宅などでの避難生活を余儀なくされている方々も大勢おられます。
 この国難というべき大災害に際しても、豊山仏青も一丸となり、被災地支援活動に邁進してまいりました。もとより豊山仏青は現代社会に生きる皆さまと共に、人間教育と社会奉仕の実践を通じて、お大師さまの教えを広く伝えることを目的とした団体です。その理念に則り、災害のみならず、今後とも助けと必要とする声があれば、慈悲と利他の精神をもって駆けつける豊山仏青でありたいと考えております。

その様な中、先だって、福島県南相馬市鹿島区役所にて復興支援の一環である軽四輪駆動消防車を納車して参りました。この事業は橋前会長から引き継いだ事業でありまして、当日は新旧執行部並びに災害対策室の鈴木元会長と共に納車式に参加し、地元の南相馬市消防団の方々には大変喜んで頂きました。

 被災地の復興支援は、私の任期中に完結できるようなものではありませんが、今後は皆さまから救援基金をお預かりする身として、この様な取り組み、また、豊山太鼓「千響」とも連携を取りながら、被災地復興支援を引き続き行っていきたい所存でございます。

 最後になりましたが、皆さま方のご理解、ご協力無くしては何事も成す事はできません。これからも、より一層のご支援をお願い申し上げ、挨拶とさせて頂きます。             合掌
 
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  前二十八代会長橋將雄師 全青連副理事長に就任

                         東京五号  橋 將雄



 真言宗豊山派仏教青年会(以下:豊山仏青)会員諸師並びに、青年活動にご助力いただいている賛助会員諸大徳におかれましては、当方在任中と変わらぬ日頃よりのご協力、ご指導いただいていることと存じ上げます。

 私事ではございますが、この度、豊山仏青からの出向により、全真言宗青年連盟(以下:全青連)の副理事長として二年間の任期を務めさせていただくこととなりました。豊山仏青には活発なる独自の活動の他に、全青連に参加加盟する一会派の役割も担っていただいております。そうしたご縁の中で、貴重な「豊友」の誌面にてご挨拶をさせていただき、厚く御礼申し上げます。

 ご承知の通りかと存じますが、全青連は真言宗各派総大本山会を構成する各会派の中の十五会派に及ぶ青年会が連合体となり諸活動を続けております。会員は、各会派青年会に属している青年僧侶でありますので、豊山仏青会員は全員が全青連会員となります。また、その活動の目的は、弘法大師の教義、教えを根底として済世利民、鎮護国家を強く念じ、更には会員相互の親睦を深めながら真言宗の青年僧侶として活動していく事が挙げられております。

 そうした目的の基、担当会派による結集が例年開催され、また、昨年は『ひのきのつみきプロジェクト』として災害救援活動も進めてまいりました。活動の詳細は機関紙「全青連」及びホームページをご覧いただきたいと存じます。

 今後とも、会員諸師におかれましては、お大師さまの末弟としての法縁を大切にしていただき、互いに繋がりを深めるためにも、より積極的にご参加、ご協力いただきますようお願い申し上げます。

 
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  新Web委員長就任挨拶

                        千葉五号  田中 宥弘



 頼み込んでも出来ないようなことを、もし頼まれることがあれば、断わってはいけない。それは自分の可能性を自ら無くすことであり、自分の成長を自ら妨げることなのだ。私が教えていただいた数多くの言葉の中でも、深く心根に残っている金言です。
 
 今年度より、真言宗豊山派仏教青年会ウェブサイト編集委員会の委員長として努めさせていただくことになりました。自身が広報次長を務めていたころよりご縁があり、豊山仏青のホームページに関わらせていただき、この度の拝命に身の引き締まる思いでございます。
 
 国難といえる大災害を経験し、情報の重要性を改めて感じるようになった昨今、ウェブというツールは極めて有用なものだと感じております。なにぶん浅学であり、足りない部分も多々あるかと存じます。しかしながら、ウェブ委員とともに、豊山仏青執行部、豊山太鼓「千響」、各地区仏青との連携を強固なものにし、力を合わせて活動していく上で、広く情報収集、公開の窓口となるようなウェブ委員会にしていく所存でございます。

 これからも、変わらぬご指導ご鞭撻のほどをお願い申し上げるとともに、皆さまのご協力をお願いし、ご挨拶とさせていただきます。

 
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  長野県栄村 激励演奏に参加して

                     埼玉二号 大王寺 橋 聖一



 新緑の青葉繁れる平成二十四年五月十九日、未だに日陰では雪の残る長野県栄村に復興支援活動の一環として、ボランティア団体の「日本笑顔プロジェクト」の方々と共に、豊山太鼓「千響」の一員として少しでも被災した方々の力になれればとの思いで栄村を訪れ、太鼓の演奏に参加してまいりました。

栄村は東日本大震災の翌日に震度六強の地震にみまわれ、家屋倒壊などの甚大な被害が出ました。日本屈指の豪雪地帯で知られるこの地域は冬の間は復旧作業が進まず、一年以上が経過した現在も被災した多くの住民が仮設住宅での避難生活を強いられています。

 午前は栄村立栄小学校の体育館、午後は栄村文化会館 かたくりホールにて二度の演奏を行いました。太鼓奏者の田代誠氏によるソロ演奏や豊山太鼓「千響」による「観音経」「六大経」「不動響炎」そして、林英哲師が阪神淡路大震災の後、復興を祈り作曲された「千の海響」という曲を演奏致しました。

 演奏が終わりふと客席に目を向けると、合掌しながら目に涙を浮かべている方、満面の笑みを浮かべている方などが多数おられ、大変な日々を送られている中で少しでも心の安らぎを持つ時間を持っていただけたのではないかと思いました。

 今回の長野県北部地震によって被害をうけた栄村や東日本大震災で被害を受けた太平洋沿岸部は、未だに完全復興には程遠い状態です。個々の出来る事に限界はあるかと思いますが、今回のような演奏活動や被災地の地域特産品を購入する経済復興支援など、私は私にできることを毎日積み重ねていきたいと思っています。一人ひとりの力の結集が復興につながっていくと信じています。
 
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  南相馬市消防車両納車式に参加して

                     東京一号 金乗院 塚田 宝貴



 平成二十四年六月七日南相馬市の鹿島区役所にて軽四輪駆動消防車の贈呈式が行われました。

 この軽四輪駆動消防車の贈呈は豊山仏青災害対策本部会議、豊山派仏教青年会理事会を経て承認された前執行部の年度越しの事業であり、私も当時広報次長として少なからず関わってきましたので、当日区役所にて消防車を実際に見てみると感慨深いものがありました。
 
 贈呈式は区役所の大会議室にて行われ、豊山派仏教青年会からは花園昌道会長、橋將雄前会長、鈴木道盛元会長以下新旧の執行部合わせて十二名の役員が出席し、南相馬市消防団からも団長以下十三名の方々が出席されました。相馬市消防団の団長のご挨拶からは復興に対する熱意がひしひしと伝わってきてとても印象に残りました。

 また、贈呈式の前に鹿島区役所の周りを見て回りましたが震災から一年以上たった現在でも、がれきを撤去する工事が進められている場所があるなど、改めて地震と津波の被害の爪痕の大きさを改めて感じました。

 昨年の東日本大震災で発生した津波により南相馬市の消防車の多くが流され、現在もなお消防車が不足している状態が続いています。消防車は人々の日常生活の中において必要不可欠なものであり、今回贈呈された消防車がこれからの南相馬市の人々の生活と復興のお役に立つことを心から願っていきたいと思います。

 
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編集後記
 

 
 中学時代の恩師に頂いた言葉があります。

 「万象我師」すべての物事が先生であると思って生活していきなさい。

 中学生の時は意味がなかなか理解できませんでしたが、ここ最近、特に住職を勤めさせていただくようになってからはこの言葉の意味をよく考えるようになりました。

 ご縁をいただき今年度より豊山仏青の広報を担当させていただくことになりました。

 もとより浅学非才の身ですが、「万象我師」の言葉を胸に秘め、少しでも皆様に見やすくわかりやすい豊友、HPにできるよう委員の方々と力を合わせて任期を務めていきたいと思っています。皆様の御指導御鞭撻の程よろしくお願い致します。

豊山仏青広報次長 鈴木 真人

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